63歳・元大企業課長の老後資金「1,000万円」が消えた…〈債券〉とは名ばかりの“キケン”な金融商品「仕組み債」の実態(資産形成ゴールドオンライン)

 2023年9月9日
2023年8月31日11時02分付け 「資産形成ゴールドオンライン」記事が公開されました。

様々な金融派生商品の「仕組み」と組み合わせることで、
高い金利を受け取れる可能性があると同時に、大きく元本割れする可能性もある金融商品「仕組み債」

日本証券業協会(JSDA)サイトでも、そのリスクについてアナウンス・注意喚起しています。

成功した際の金利を大きくしたいという投資家のニーズに合わせた正当な金融商品なので、
もちろんこれ自体が詐欺などという訳ではありません。
但し以下の記事にあるように、「債券」という響きだけで「大きく損をすることはない」と勘違いしてしまうと、
リスクを見誤るので注意が必要です。

なかには意識的にそのリスクを隠すような営業をする証券マンもおり、
トラブルも多く起こっているとのことです。
つまり金融商品取引業者の登録があるからと安心もできない状況なので、
「仕組み債」やその一種である「EB債」などを勧められた場合は、
大きなリスクがあることを確実に理解してから投資するようにしましょう。

「仕組み債」「EB債」など、金利の高さを謳う金融商品に関しては、背中合わせに必ず大きなリスクが存在します
退職金を手にする予定の家族や知人などにも、周知してあげましょう。

********************************************************
63歳・元大企業課長の老後資金「1,000万円」が消えた…〈債券〉とは名ばかりの“キケン”な金融商品「仕組み債」の実態

新卒から定年退職まで勤めた場合、大企業なら2,000万円、中小企業なら1,000万円程度受け取れるという退職金。日本の企業のおよそ9割がこの制度を導入しているといいます。半数以上の人が、受け取った分配金を「預貯金」に回していますが、少なからぬ人が、この「種銭」を使って投資デビューを果たしているようです。今回は、金融機関が「定期預金より高い金利が付く債券です」といって提案してくる仕組み債の実態をみていきます。


■投資家の約2割が60代でデビュー…退職金で投資を始める人は多い
多くのサラリーマンが60歳で定年退職を迎え、企業から退職金を受け取ります。退職金は、法律で「払いなさい」と義務付けられているものではなく、各企業が独自に取り入れている制度です。中央労働委員会『令和3年賃金事情等総合調査(確報)』によると、およそ9割のサラリーマンが退職金を受け取っているようです。

「退職手当」や「退職慰労金」など様々な呼び方がありますが、中身は同じ。受け取り方は以下の通りです。
①退職一時金制度:従業員の退職時に一括で退職金を支給する
②確定給付企業年金制度:従業員の退職後、一定期間に渡って退職金(年金)を支給する
③企業型確定拠出年金制度:企業が積み立てた掛金を従業員が年金資金として運用する
④中小企業退職金共済:従業員が退職後、積み立てた退職金が共済機構から支払われる


実際のところ、退職金はどれくらいもらえるものなのでしょうか。

一般社団法人日本経済団体連合会『2021年9月度 退職金・年金に関する実態調査結果』によると、大学卒・総合職・60歳定年で2,440.1万円。高卒・総合職・60歳定年で2,120.9万円。大企業で総合職を務めた人であれば、2,000万円強受け取れると考えて良さそうです。一方、東京都産業労働局『中小企業の賃金・退職金事情(令和4年版)』によると大卒の定年退職で1,091.8万円。中小企業の場合は大企業の半分、1,000万円程度になりそうです。

退職金の使い道について、一般社団法人 投資信託協会が行った『60歳代以上の投資信託等に関するアンケート調査(2021年(令和3年))』をみてみると、59.3%の人が「預貯金」に充てていることがわかります。2番目以降には、「日常生活費への充当」(25.6%)、「旅行等の趣味」(21.7%)、「住宅ローンの返済」(20.8%)が続き、多くの人が堅実な使い方をしていることがわかります。

そして使い道の5番目にランクインしているのは「資産運用のための金融商品の購入」。同調査によると、「初めて投資した年齢」として17.8%の人が、「60代」と回答しています。とくに、日本では「超低金利」といわれる状況が長く続いていますから、退職金を賢く運用したいと考える人が少なくないようです。

■証券会社が熱心にセールスしてきた「EB債」とは?
上場企業で課長を務め、60歳で定年退職したTさん。63歳となった現在は、それまでの貯蓄と受け取った退職金を慎重に取り崩しながら、悠々自適の生活を送っています。

現役時代にはほとんど投資をしたことがなく、資産のほとんどは現預金。退職金も定期預金に預け入れています。ただ、2,000万円の定期預金が生み出す金利は年間わずか10万円。Tさんは「もっと良い方法があるはず」と考えながらも、十分に生活ができているため、わざわざリスクをとる必要もないと考えていました。
「定期預金よりもはるかに利率の良い債券があります」

飛び込みで自宅にやってきた証券会社の営業マンが勧めてきた商品は、「EB債(Exchangeable Bond:他社株転換社債)」と呼ばれる債券で、利回りは年7%に設定されていました。某大手電機メーカー・K社の株価によって償還金額が変動する特殊な仕組みの付いた債券です。
********************************************************
全文(引用元・画像あり)はこちらのリンクからお読みください→https://gentosha-go.com/articles/-/53962
 
▼ひょっとして自分は被害者?と思ったそこのあなた。まずは、お気軽にご相談ください。
ZENSHO運営主体Sky綜合法律事務所
弁護士三崎 恒夫
ホームページhttps://sky-law-offices.com/