「ロマンス詐欺の被害金回収」かたり1億円集めたか、名義貸した弁護士ら4人を逮捕(読売新聞オンライン)

 2023年12月5日
2023年12月05日13時05分付け 「読売新聞オンライン」記事が公開されました。

いわゆる「ロマンス詐欺被害の二次被害」問題のニュースです。

恋愛感情を抱かせてお金を騙し取る「ロマンス詐欺」。
マッチングアプリやSNSを通じて知り合い、相手の素性も確実でないままにお金を要求される、というのが一般的で、
SNSを通じて外国人がアプローチしてくる「国際ロマンス詐欺」も数多く報告されています。
近年は恋愛感情と併せて経済的な不安を抱かせて投資に誘導するなど、
「投資詐欺」とのハイブリッドのような内容も増えています。

その「ロマンス詐欺」に関して、被害の回復がすぐに可能なように誤認させて着手金だけを集める、
悪徳弁護士による「二次被害」が昨今増えており、大きな問題となっています。
この記事はその二次被害に関するニュースです。
騙された人をさらに騙すという、極めて悪質な犯罪、皆さんもくれぐれもご注意ください。

「ロマンス詐欺」の被害回復に関して、以下のような表現を掲げている広告には特にご注意ください。
■「スピード解決」を掲げる
 ロマンス詐欺の被害回復には、粘り強い調査・交渉の連続が必要となります。それを『最短15分で特定』『最短1日で解決』とレアケースを広告に掲げたり、『半年程度で必ず解決』するかのような見通しを伝えたりするのは、不誠実な事務所である可能性が高まります。
■「低料金での解決」を掲げる
 調査の期間を事前に決められない種類の事件ですので、『追加費用が全く掛からない』など実情に即さない料金設定は、実際には何の調査もせず着手金だけを着服する悪徳弁護士事務所の可能性が高くなります。
■「暗号資産でも取り返せる」を掲げる
 被害回復が難しいロマンス詐欺ですが、特に暗号資産(仮想通貨)での振り込みを、暗号資産でそのまま取り戻すのは事実上不可能です。よってそれを簡単に遂行できるかのように掲げる広告は、信頼度が低くなります。


********************************************************
「ロマンス詐欺の被害金回収」かたり1億円集めたか、名義貸した弁護士ら4人を逮捕

 恋愛感情を抱かせて金をだまし取るロマンス詐欺を巡り、弁護士の名義を使わせて被害金の回収業務を行わせたなどとして、大阪府警は5日、「RMC法律事務所」(東京都千代田区)の代表弁護士、竹原孝雄容疑者(82)(同新宿区)ら男4人を弁護士法違反容疑で逮捕した。同事務所は約300人から回収業務の着手金として1億円超を集めており、府警が実態解明を進める。

 ロマンス詐欺の被害が急増する中、被害金の回収見込みがないのに弁護士が高額の着手金を受け取る問題が相次いでおり、弁護士の摘発は全国初とみられる。

 他に逮捕されたのは、同事務所元従業員、山根靖広(55)(千葉県四街道市)と会社役員、谷合一紀(53)(東京都府中市)、会社役員、村松純一(41)(さいたま市南区)の3容疑者。

 捜査関係者によると、竹原、山根、谷合の3容疑者は共謀し、竹原容疑者の弁護士名義を村松容疑者に利用させ、村松容疑者は2021年11月~22年9月、弁護士資格がないのに、ロマンス詐欺の被害者5人に被害金返還請求に関する助言や指導などを行った疑い。村松容疑者は5人から着手金計約320万円を受け取ったのに、被害金はほぼ回収していなかったという。府警は、竹原容疑者が名義貸しの対価を得ていたとみて調べる。

 詐欺の被害金回収は法律事務にあたり、弁護士法は、弁護士資格のない者が報酬目的で行うことを「非弁活動」として禁止。弁護士が無資格者に名義を利用させることも「非弁提携」として禁じている。竹原、山根、谷合の3容疑者は非弁提携、村松容疑者は非弁活動の容疑でそれぞれ逮捕された。

 府警は10~11月、同事務所のインターネット広告で被害金の回収実績があるように偽り、21年に男女3人から着手金計約630万円を詐取したとして、山根、谷合、村松の3容疑者を詐欺容疑で逮捕していた。

 竹原容疑者は1971年、東京弁護士会に弁護士登録。2000年に弁護士資格のない事務員に多重債務処理を行わせたほか、21年には住民票を不正取得したとして、それぞれ10か月と6か月の業務停止処分を受けた。

 ロマンス詐欺は、SNSなどを使って親しくなった相手をだます手口。国民生活センターによると、相談件数は18年度の45件から22年度には約1000件(被害額約42億円)に急増した。
********************************************************
記事リンク(引用元・画像あり)はこちら→https://www.yomiuri.co.jp/national/20231205-OYT1T50117/2/
 
▼ひょっとして自分は被害者?と思ったそこのあなた。まずは、お気軽にご相談ください。
ZENSHO運営主体Sky綜合法律事務所
弁護士三崎 恒夫
ホームページhttps://sky-law-offices.com/